入札の公告
平成31年度木材利用促進施設整備事業に係る入札参加について下 …
「重ね」と「束ね」の新たな材
製材品は、断面の大きさが限られ、曲げヤング係数が低いことが、自由な空間構成を阻害する要因です。製材品に少し手を加えることによって、強度・経済性・加工性を高められ、木の建築設計の可能性を広げられたら、RC・S造に匹敵する空間を実現できます。 集成材の良さは、材料強度が明確なことから、構造計算が容易なこと、大きな架構が組めることなどが挙げられますが、工場設備に多大な資本を要します。BP材は、大きな断面材を比較的低コストで入手できる利点を有しています。
久しくスケルトン&インフィルが言われながら、現実には一般化が遅れています。私たちはBP材による高度な設計事例を生むと共に、耐震・省エネ性能を担保しながら、地域の設計者や工務店に多用される設計システムの開発を進めています。開発の方向は、スケルトン(躯体)とインフィル(しつらえ)の分離をはかるもので、多様な中規模建築の建物に適用可能で、設計の自由度が高く、自在な内部展開が可能なシステムを目指しています。
ムク材の架構術は、奥が深く、尽きない魅力を持っていますが、木構法は公教育で重きを置かれていないため、地域の期待はあるものの、実際には手を出しにくかったのが現実でした。もしBP材をして、鉄骨材と同じように設計できたら、目からウロコ、視界は一気に広がります。 保育園や高齢者施設・地域住人の集会施設・事務所・倉庫・レストランなどの商業施設を(あるいは大空間希望の住まいにも)、BP材を用いて実現しませんか。
含水率:18.0%以下
ヤング係数:日本農林規格(JAS)に規定する機械等級区分構造用製材 E70・E90・E110 適合品
2段 | 3段 | 4段 | 5段 | |
---|---|---|---|---|
国土交通省大臣 認定番号※ | MWCM-0022 | MWCM-0023 | MWCM-0024 | MWCM-0025 |
認定名称 | 木質複合軸材料 スギBP材(重ね) | |||
120角 | 120×240㎜ (BP1224) | 120×360㎜ (BP1236) | 120×480㎜ (BP1248) | 120×600㎜ (BP1260) |
150角 | 150×300㎜ (BP1530) | 150×450㎜ (BP1545) | 150×600㎜ (BP1560) | 150×750㎜ (BP1575) |
2~5段重ねを基準とし、10mまで製造可能です。認定対象は3m~10mですが、BP材自体は3m未満のものでも製造可能です。
BP材なら、高齢者施設に、保育園に、花屋さんの建物にも、事務所建築にも使える。
日本は国土の約7割を森林で占める世界でも有数の森林国です。しかも、その41%を人工林が占めている林業国でもあります。戦後植林された杉、檜は伐期をむかえており木材蓄積量も十分です。にもかかわらず年間伐採量も、需要量も少なく、そこに資源があるというのに置き去りにされているのが今の現実です。この現実は、茨城県だけでなく各地の林産地が等しく抱えている困難です。
下の図は、茨城県の林家が作成した多間伐による目標林型林業計画です。この図を見ると、35年から50年間の間伐量が多いことが分かります。間伐とは林業そのものであり、それ自体をお金に変えることで林業は成り立っています。こうして短伐期材の経済性が担保されると、あとは年月を重ねるごとに良材へと成長を遂げることができます。
BPに必要な芯持ち正角材は、長伐期材を木取りする平角材と異なる短伐期材を用いますので、目標林型林業計画と合致します。茨城県産材の八溝ヒノキは、北限のヒノキとされ良材で知られますが、この材を次世代へと引き継ぐには、土台となる林業振興が求められます。
「BP材」は「重ね」・「束ね」をキーワードに、芯持ち製材を積層した木質構造部材であり、全く新しい発想で小住宅から大型木造建築をデザインすることが可能になります。
茨城県産材を用いて「いばらきの木の家」に取り組んで来ました。その仲間たちが、これからBP材に取り組むと言います。新たな一歩に期待します。
BP材は、比較的小さい設備で、正角の柱材を中大断面の横架材に変えるもので、日本の林業の活性化と中大規模木造への展開が期待できる。
平角材の乾燥はむずかしいけど、正角材なら比較的容易です。今回の大臣認定は軸材として認定を受けており、設計者として使いやすく、可能性も高い。
茨城には、長尺に取れる良木が沢山あります。その価値を活かし、山元に適正な利益を戻せる材料として大変期待しています。
BP材の最大の利点は、国産の大断面材が製作できること。中規模建築でも国産木造という選択肢が当たり前になる時代が到来します。
お問い合わせは、フォームから、またはEメール、お電話にて。
株式会社 WOOD BP関東
〒107-0052 東京都港区赤坂2-2-19アドレスビル
tel:03-6435-5470
◆工場 〒319-2205 茨城県常陸大宮市宮の郷2153-22
e-mail:info@wood-bp.com